2016/07/08
城ヶ崎 香乃
子どもを車に乗せるために欠かせないチャイルドシート。3歳を迎えるとこれまで使っていた3歳未満向けのものでは窮屈です。そんな大きくなった体にぴったりのチャイルドシートの選び方を、これまでの3歳未満向けチャイルドシートとの違いを押さえつつ確認していきましょう!
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じゃ、小学校に上がるころにはもう必要ないんでしょうか?
いえいえ、確かに「6歳未満」が義務ですが、まだまだ体は小さいですよね?
座席の構造上チャイルドシートを固定させることが出来ない場合。
運転席以外の座席数以上の数の者を乗せるため、乗車する幼児の数と同じ数のチャイルドシートを固定することができない場合。(乗車人員の制限を超えない範囲で)
負傷や障害によってチャイルドシートを使うと健康によくないとされる幼児を乗せる場合。
肥満などの身体的な理由によってチャイルドシートを着用することが困難な場合。(チャイルドシートなしでも正しくシートベルトを着用できる幼児もコレ)
運転者以外の者が授乳などの日常生活の世話を行っている幼児を乗車させる場合。
タクシーやバスなどの旅客となる場合。
市町村の特定非営利活動や公共の福祉を確保するためにやむを得ない場合の運送に供する場合。
応急救護のための医療機関や官公署などに緊急に搬送の必要がある場合。
以上のような場合においてはチャイルドシートの使用義務は免除されます。要するに、法律上必ず使わなくてはいけないものだけど、ある一定の条件下では必ずしもそれが義務ではないということです。
左図の通り、平均的に身長が140㎝を超えてくるのは、小学4~5年生頃です。
大人用のシートベルトは身長約140cm以上の体型に対して有効な働きをするため、年齢が6歳を超えても、まだ身体の小さな子供にはチャイルドシートやジュニアシートを使うようにしましょう。シートベルトをせずにそのまま着座するのはもちろん、大人用のシートベルトを身体の小さな子供に使うことは、ベルトが首にかかるなど、とても危険な状態になるので絶対にやめましょう。
車の構造は、大人の体に合わせてあるので、それより小さな身長の子供が単にシートベルトをつけても、正しい場所に装着できません。万が一事故にあった場合は、シートベルトの機能が生かされないということが考えられます。
3歳になったあと、小学校にあがってもしばらくはチャイルドシートは必要なようです。身長140㎝以上ということですと、個人差はありますが上の表を見ると小学校4~5年生あたりですね。「何歳まで」ということではなくて、身長で必要性を確認するということですね。
ベビーシートは生まれてすぐから1歳頃まで使用できるチャイルドシートで、進行方向に対して後ろ向きで使用するのが特徴です。赤ちゃんを寝かせたまま移動できるキャリーとして、また出先で簡易ラックとしても利用できます。製品によっては、ベビーカーとドッキングできる便利なものもあります。
車のシートベルトを直接子どもに使用するシートです。大人用のシートベルトを小さな子どもの体格に合わせるために、座面を高くして腰ベルトがきちんと骨盤にかかるようにし、肩ベルトが首にかからないようにベルトガイドで位置調整をします。腰下だけの簡便なものと、背もたれ付きで上半身もサポートするものがあります。
3歳以上になると、大人用のシートベルトを直接使用するタイプのチャイルドシートも使えるんですね!
また、最近ではベビーの頃から、3歳はもちろん、着用義務のある6歳未満までを1台でカバーできるチャイルドシートもありますね。
2012年施行の安全基準で定められる5段階のグループ分け(0、0+、I、II、III)では、グループ II(体重15~36kg、およそ3歳頃から11~12歳頃まで)に該当するものです。
<取り付け基準>
グループⅡ:体重15~25kg
およそ3歳頃から6~7歳頃まで
上記の通り、3歳になっていなくても、体格が基準を満たしていれば3歳になる前から使用できるようですね。
3歳から使えるチャイルドシートには大きくわけて2つのタイプがあります。体の大きさに合わせてぴったりなチャイルドシートを選びましょう!
ハイバックタイプ
乳児用を卒業した3歳ごろからは、このタイプから使用するのがおすすめです。
背もたれ付きのチャイルドシートです。子どもは大人に比べて体の厚みが足りないため、シートベルトと体との間に隙間ができ事故の衝撃で体が飛び出してしまう恐れがあるそうです。3歳を迎えて間もなかったり、体がまだ小さい場合は、座面の高さを底上げするだけでなく、背もたれ付きのハイバックタイプのほうがより安全に使用できますね。
ブースタータイプ
背もたれがなくても、シートベルトと体の間に隙間ができなくなってからの使用がおすすめです。
3歳になったばかりのころでは、体格的にまだ早いかもしれませんね。
座面のみのチャイルドシートです。背もたれ付きのハイバックタイプを使用しなくても、シートベルトと体の間に隙間ができなくなるくらい成長したらブースタータイプのチャイルドシートに移行しても。
商品によっては、ハイバックタイプの背もたれを取り外しブースタータイプとして使用できるものもあるので、成長に合わせて長期間に渡って使うことができますよ。
後席の中央の席です。ただしこれは5人乗りのクルマの場合で、3列シート車の場合は2列目中央ですね。ここだと、左右からの側面衝突の際にも、空間的な余裕を稼ぐことができるからです。
やっぱり、後部座席が安全・安心ですね。
ですが、形状的に取り付けが難しい場合は?
後席の中央部の座面が大きく盛り上がっていたり、シートベルトが2点式だったりでチャイルドシートを設置するのに適していないクルマの場合は、運転席の後ろ側(後席右側)か、助手席の後ろ側(後席左側)のどちらかです。
下記のような場所では使わないでください。
エアバッグの付いている座席
シートベルトの付いていない座席
進行方向に対し横向き、後ろ向きの座席
チャイルドシートを取り付けると運転に支障をきたす座席(ルームミラーやサイドミラーが見えなくなるなど)
特にエアバッグの付いている助手席では、エアバッグがふくらむ衝撃でチャイルドシートをはじきとばし大変危険です。学童用シートでも助手席には座らせず、なるべく後席に乗せるようにしましょう。
座らせる場所は側面からも一番遠い、後席の真ん中です。しかし、シートベルトが2点式であったり、シート形状にチャイルドシートが合わなかったりしてうまく取り付けられないこともあります。そのようなときは、後席の左右どちらかになりますが、タカタでは子どもの乗せ降ろしをするときに歩道側にくる後席左側(助手席の後)を勧めています。
チャイルドシートメーカーや機種、車によってチャイルドシートの取り付け方が違ってきますが、ポイントは、チャイルドシートと車の取扱説明書を良く読み「しっかりと」、「正しく」取り付けることができるまで何度でもチャレンジすることが大切です。
チャイルドシートメーカーによっては、取扱DVD(ビデオ)を用意していますので、取扱説明書だけでは不安な方は参考にしてみてください。でも、DVDがあるから取扱説明書はいらないと思って捨てないで!チャイルドシートは子どもの成長に合わせて使い方が変わってきます。いつでも見られる位置に保管しておきましょう。
では、しっかりと取り付いているとはどういう状態を指すのでしょうか?タカタでは、取り付けたチャイルドシートを前後左右にゆすり、目安として動きが3センチ以内であればしっかりと取り付いていると考えています。もし大きく動くようであれば取り付け方が間違っている可能性が高いです。もう一度始めからやり直してみてください。
3歳から使えるチャイルドシートも、それまで使っていた乳児用チャイルドシート同様、しっかり正しく取り付けることがポイントなんですね。
3歳から使えるチャイルドシートを安全に使うため、説明書をしっかり読んで取り付けましょう。
【グレコ】ジュニアシート紹介動画
チャイルドシートメーカーの一つ、グレコさんから3歳から使えるチャイルドシートの取り付け方を動画でレクチャーされています。
今、人気の3歳から使えるチャイルドシートをご紹介します!
カーメイト エールベベ サラットハイバックジュニアクワトロ
3歳から11歳までの長期間使用可能です。
成長したら、背もたれを外して使うことも可能です。
そして、なんといってもお手頃価格。現在は、8,000円前後での販売が多いようです。
対象年齢:3歳~11歳頃
重さ:4.1kg
コンビEX ムーヴフィットジュニア ブースターシート SZ
ブースターシートの中での一番人気。座り心地も通気性も良く、長時間のドライブにも対応。
左右両サイドに取り付けできる大型のドリンクホルダー付き。
おおむね5000円以下と非常に安価なので、低価格重視の方におすすめです。
対象年齢:3歳~11歳頃
重さ:2kg
アップリカ エアライド
ヘッドサポートが広く、サイドからもしっかりと守れる構造です。軽量&コンパクトな構造で小さい車にもおすすめです。もちろん、ドリンクホルダー付きです。
対象年齢:3歳~11歳頃
重さ:4.5kg
これから先もしばらくお世話になるチャイルドシート。
3歳になるタイミングで買い替えを検討される方も多いと思います。
3歳から使えるチャイルドシートはご紹介したほかにもたくさんの種類がありますので、実際に見て、触って検討してください。
しっかりしたチャイルドシートを正しく取り付けて、お子さまの安全を守りましょう!
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