2016/07/08
城ヶ崎 香乃
女の子の成長を祝う「ひな祭り」。毎年ひな人形を飾ってお祝いしていても、飾りひとつひとつの意味までは説明できない・・・という方も増えてきているのではないでしょうか?そこで、後世に繋いでいくべき「ひな祭り」の在り方・飾り方をご紹介します!
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実はひな祭りがいつから始まったものなのか、その説は複数あるものの歴史的にはハッキリと分かっていないのだそうです・・・
この頃はただの「遊びごと」であり、現在の人形を飾り食事を楽しむような行事としての「ひな祭り」とは全く違うもの。
江戸時代になり女子の「人形遊び」と節物の「節句の儀式」と結びつき、全国に広まり、飾られるようになった。この遊びである「雛あそび」が節句としての「雛祭り」へと変わったのは天正年間以降のことであり、この時代から三月の節句の祓に雛祭りを行うようになったと推測されている。
どうやら「ひな祭り」の飾りである雛人形は江戸時代ごろから存在したんですね!
その後長い時を経て、現在の人形などを飾り食事をする形へと変わっていった「ひな祭り」。
そんな「ひな祭り」は親が子を想う気持ちが作り上げた伝統行事と言えるのではないでしょうか・・・♡
和暦(太陰太陽暦)の3月の節句(上巳)である3月3日(現在の4月頃)に行われていたが、明治6年(1873年)1月1日の改暦以後は一般的にグレゴリオ暦(新暦)の3月3日に行なう。
ひな祭りといえば3月3日・・・しかし一部の地域(東北・北陸など)では旧暦3月3日ではなく、新暦4月3日に祝うのだそうです。
ひな祭りには、このような地域性が多くあるようです。
兵庫県たつの市御津町室津地区でも「八朔のひな祭り」と言って旧暦8月1日に行っていた。
この風習は長く途絶えており、近年になって町おこしの一環として「八朔のひな祭り」が復興された。
江戸時代には9月9日の重陽の節句に雛人形をもう一度飾る「後(のち)の節供」という飾る習慣があった。それに習い秋にも雛人形を飾る、一部地域が出てきている。
ひな祭りを行う日だけでも様々あるんですね・・・
そしてひな祭りでの食事。
一般的には菱餅・雛あられ・ちらし寿司・鯛や蛤のお吸い物などですが、地方によっては飲み物として甘酒があったり生菓子の引干切を用意する所もあるんだそうです。
ひな祭りで定番のお菓子「雛あられ」。雛人形と一緒に飾りますよね!
米菓子に砂糖がついた甘い味ばかりかと思いきや、関東地方ではマヨネーズ味・大阪ではチョコレート味が定番になっているようです。
ひな祭りに欠かせないお内裏様とお雛様の飾り方にも大きな違いが!
関東地方では左側にお内裏様・右側にお雛様を飾り、「関東雛」と呼ばれていますが、関西地方ではその逆の飾り方なんです!!
関東と関西で違うのはそれだけではなく、ひな祭りの飾りを出している期間も違います。
関東では2月4日頃~3日3日までなのに対し、関西ではひな祭りの直前~4月3日までと出し入れの時期が全く違います。
いまや雛人形も購入する方のニーズに合わせて、様々な種類が販売されています。ひな人形を飾りたくても場所がない方も多く、ガラスケースに入った省スペースで済むものの方が売れ行きはいいのではないでしょうか。
しかし、たとえお雛様とお内裏様のみの1段飾りを購入するとしても、その他の飾りの意味を知っておくことで、家にはなくとも「ひな祭りの在り方」をお子さんに教えてあげることはできますよね!
それぞれ天皇、皇后をあらわす、正しくは親王と親王妃である。ただし、天皇にのみ許されている立纓の冠を戴いている雛が多い。繧繝縁(うんげんべり)の厚畳の親王台が敷かれる。
ひな祭りの飾りであるひな人形は、この二人の結婚の様子を表しています。
二人の結婚式がきちんと挙げられるようにお世話をする役目の三人。
能のお囃子を奏でる5人の楽人をあらわし、向かって右から、謡(うたい)、笛(ふえ)、小鼓(こつづみ)、大鼓(おおつづみ)、そして太鼓(たいこ)の順であり、右から楽器が小さい順番に並んでいる。能囃子の代わりに「五人雅楽」の楽人の場合もあり、向かって右から、羯鼓、火焔太鼓、笙、篳篥、横笛 の順に並べる。
お雛様が子宝を授かり元気に育つようにと願い、五人の子供たちが音を奏でているそう。五は縁起のいい数といわれていたようです。
悪いものから二人を守る役目の二人。
あるいは衛士(えじ)。従者をあらわし、通常3人1組である。それぞれ、日傘をかざしてお供する係、殿のはきものをお預かりする係、雨をよける丸い笠(かさ)を竿(さお)の先にのせてお供する係を分担している。向かって右から立傘(たてがさ)、沓台(くつだい)、台笠(だいがさ)の順に飾る。怒り、泣き、笑いの表情から、三人上戸(じょうご)の別称もある。月代を剃っていることが多い。
結婚式の行列でお供を務める三人。
怒ったり泣いたりしながらも、歳をとったらいつもニコニコできるようにという願いが込められているんだそう。
そして下二段にある飾りが嫁入り道具。
どうでしょうか?主役であるお雛様とお内裏様以外の飾りにも、ひとつひとつ意味があってストーリーがあるんです。
ひな祭りが終わっても飾りを片付けずに放っておくと結婚が遅れるという言い伝えも、ひな人形が結婚式の様子を表しているのなら納得できますね。
なんといってもオススメなのが、お子様へのプレゼントにピッタリなこちら!!
【絵本】 モモちゃんのひなまつり
著者:倉吉哲司
絵:法嶋かよ
監修:(社)日本人形協会
発行:彩雛会(さいすうかい)
¥1050
ひな祭りを題材にした絵本は数多くありますが、この絵本では本当に分かりやすく「ひな祭りの在り方」や「飾りの意味」が書いてあります。
絵本なら子どもでも聞いてくれますし、何より素敵な行事をきちんと後世に繋いでいける素敵な絵本ですので、ぜひプレゼントしていただきたい一冊です!
女の子の健やかな成長と幸せな結婚を願うひな祭り。
飾りに込められた想いを知って伝えていくことも大切ですが、イベントのひとつとして家族で集まる雰囲気も子どもにとっては嬉しいものですよね!
ひな祭りの飾りを一緒に手作りしたり、ひな人形の飾り付けを一緒にしたり、ちらし寿司を一緒に作ってみたりするのもいいですね♡
いつもよりもたくさんコミュニケーションをとって家族みんなの笑顔が溢れるひな祭りにしてみませんか?
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